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徳正寺納骨堂 勝縁廟

小屋組

棟上げが終わり、屋根を支える骨組みである小屋組(こやぐみ)が作られていきます。


勝縁廟の屋根面は、膨らんでいるように見える「むくり」と呼ばれる丸みを帯びた形状です。

徳正寺本堂の「反り(そり)」のある屋根と対をなして呼応する形として、設計されました。

「やわらかい曲線状の屋根は、人々の気持ちを包み込む雰囲気をまとっており、円形の中心に向かって人々の気持ちを誘い、想いをひとつにしていく効果があると考えられます」と、設計してくださった柴田安章さんはおっしゃいました。
『”円”の形がもたらす効果が、ご”縁”の形へとつながっていく』そのような願いが、設計に込められています。




その形を作り上げていくため、まず小屋梁(こやばり)の上に、ゆるやかな曲線にカットされた材料が据えられていきました。

屋根の曲線を出すための最重要部品!

その切れ込み部分には、母屋(もや)が架けられ、板が貼られていきます。

勝縁廟の天井は、構造を見せるように設計されています。
そのため、天井の板には、深みのある色で防腐塗装が行われ、母屋などの構造が映えるようになっているのです。

実は、天井に使用された157枚の板はすべて、若坊守が一枚一枚きれいにヤスリ掛けをした上で塗装を行ったものです。

一枚一枚、気持ちが込められた渾身の塗り。

こうして貼られた天井板の上に垂木(たるき)が架けられていくのですが、この垂木が曲線を描いていないと、まるい屋根にはなりません。

垂木の影から、屋根の丸みが伝わってきますが…

厚い角材では、屋根に沿って曲がりません。そこで棟梁は、薄い角材を指定の厚みになるように重ねながら垂木を架けていかれたのです。

木材の性質も知り尽くした、棟梁の知恵と工夫によって成形されていく美しい曲線

そして、垂木の上に野地板が貼られていき、まるい屋根の小屋組が仕上がっていきました。

垂木と垂木の間には、断熱材が入っており、天井の断熱効果もしっかり得られるようになっています。
斜めから見ても美しい曲線

しばらくは、シートで養生しながら、屋根が葺かれるときを待ちます…。

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