2月18日・19日は御紐解(おひもとき)の御法座でした。
法座の前日17日には、仏教壮年会や仏教婦人会有志の皆様が、清掃や幕張などのお手伝いくださり、おかげさまで、境内、本堂ともにきれいに整った状態で御法座の日を迎えることができました。
暖かくなり、梅の花が咲き始めていましたが、ちょうど寒波が到来し、冷え込みが厳しい中での御法座となりました。
この度のお説教は、足利弘宣 師(呉市焼山・浄心寺)にご出講いただきました。
お釈迦様のご出家や成道のエピソードを踏まえて、仏さまの教え、お心を細やかに「紐解き」ながらお話くださいました。
余談ですが…
「御紐解」とは、新年を迎えて最初に「御文章」の箱にかかっている紐を解くことにちなんだ御法座です。
現在ご本山の西本願寺(本願寺派)では、紐をかけた箱は使われていません。しかし古くは紐付きの箱に納められていたともいわれ、東本願寺(大谷派)では今も「三部経」や「ご和讃」などにも、紐のかけられた箱を使われていることがあるようです。
ちなみにご本山では、元旦は修正会・元旦会として特別な作法でのお勤めがあり、御文章のかわりに親鸞聖人が御本典にあらわされた「総序の御文」が拝読されるため、新年最初の御文章のご拝読は2日からとなります。
そのようなお正月にちなんだ名称の御法座をなぜ2月にするのかというと、『旧暦のお正月』という意味合いもあります。
1月16日が親鸞聖人のご命日ですが、それは新暦においてのお話で、旧暦における親鸞聖人のご命日は「11月28日」です。
そこから考えますと、昔は、御正忌が終わってから新年を迎える準備をされていたのでしょう。
その名残を感じられる御法座として徳正寺では現在も「御紐解」としてお勤めをさせていただいています。