1月30日(日)勝縁廟の上棟式を行いました。
感染対策として、すべての行事を屋外で行うこととし、お集まりの皆様には事前の体調確認や、手指の消毒徹底をお願いした上での開催となりました。
上棟式は、勝縁廟の中心を荘厳して行いました。
若院が読経する間、ご参列の皆様には順次焼香をしていただきました。
おつとめに引き続き、設計監理の柴田安章さん、管理責任者の荒木信さんにそれぞれご挨拶をいただきました。
柴田さんは、勝縁廟を設計する上での2つの特徴をお話しくださいました。
一つ目は「木造の納骨堂」
納骨堂の建築には多くの規制がかかっており、東広島市では原則的に耐火建築物(コンクリート造)で建てないといけない規制があります。木造で建築するために、必要な条件をひとつずつクリアしてこの度の建立が可能になりました。これにより、「森から切り出し製材された木材で、館内に新たな森を作るイメージ」を形にすることができました。
二つ目は「まるい屋根」
やわらかい曲線状の屋根は、人々の気持ちを包み込む雰囲気をまとっており、円形の中心に向かって人々の気持ちを誘い、想いをひとつにしていく効果があると考えられます。
『”円”の形がもたらす効果が、ご”縁”の形へとつながっていく』そのような願いが、設計に込められています。
これらは、口で述べるのは簡単でも、施工は大変難しいもので、プロ中のプロである施工チームによってそれが形になっていることをお伝えくださいました。
続いて、荒木さんは「美しく魅力的な建物ほど施工は難しいですが、徳正寺さんの熱意が私を動かしたと言っても間違いではありません」とおっしゃり、大工の親方である吉田さんを紹介されました。
荒木さんと吉田さんは、一緒に難しい仕事をいくつも完遂されてきた30年以上の付き合いで、その信頼関係が伝わってくる、あたたかいご挨拶でした。
上棟式に引き続き、勝縁廟が地域とのご縁を大切にもち続けられる建物となっていくよう、親睦の願いを込め、餅まきも開催いたしました。
餅まきは、生演奏をBGMに行われました。
演奏は、黒瀬を代表するミュージシャン・加登岡 裕さん、山口圭一さん、徳正寺新発意の應河によるものです。
そして、餅まきに引き続き、呉市立呉高校の上原優奈さんと小田來夢さんがダンスパフォーマンスを披露してくれました。
RCC 『イマナマ!』とMEGAEGGが共同主催する「レモンチダンスカップ」で仲間たちとグランプリを受賞したふたりのダンスが、上棟式の記念アトラクションとして華を添えてくれました。
上棟を経て、これから出来上がっていくこの勝縁廟が、亡き方を偲ぶ大切な場所になっていくのと同時に、地域の皆様からも長く親しんでいただけるご縁の場となるよう、寺内一同、精一杯努めさせていただきます。