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法座

御正忌

宗祖・親鸞聖人のご命日をご縁として、本年も1月15日、16日の2日間にわたり、「御正忌」のご法座を営みました。

1173年にお生まれになり、1263年にご往生された親鸞聖人90年のご生涯を偲びつつ、そのご遺徳を讃えて大切に営ませていただく法要です。

ご講師は、兵庫県西宮市・善教寺よりお越しいただきました、赤井智顕師。


「悪人正機(あくにんしょうき)」について、現代の私たちの姿に重ねて分かりやすくお話しいただきました。

世間一般でいう「悪人」とは、法律や道徳を破った人を指しますが、仏教でいう「悪人」とは「煩悩(ぼんのう)」を抱えている者のことを言います。
私たちは普段、常識やマナーで自分を飾り、「私は善人だ」という顔をして生きています。しかし、自分の都合一つで心をコロコロと変え、怒りや欲を起こしてしまうのが私たちの本当の姿です。

お説教の中では、コンビニエンスストアでのカップルのエピソードが紹介されました。
「お弁当を私たちのように熱々にしてください」と言ったカップルに対し、店員が「すぐに冷めますから気をつけて」と返したというお話は、可笑しくもありながら、私たちの変わりやすい心(煩悩)を表現したものでした。
自分さえよければよいと考え、自分も他人も傷つけてしまう。そんな煩悩を抱え、自分ではどうすることもできない私たちだからこそ、阿弥陀さまは「必ず救う」と立ち上がってくださったのです。

そんな、阿弥陀さまのお慈悲は「救急(くきゅう)の大悲」と呼ばれます。「救急車」が傷んだ人の元へ一目散に駆けつけるように、阿弥陀様は悩める私のもとへ「南無阿弥陀仏」となって届いてくださっています。

それに関するプールで溺れた子供の例え話も印象的で、溺れて沈んでいく子供に対し、プールサイドから「もっと頑張って泳げ」と指導しても意味がありません。大人が飛び込んで抱きかかえるしか、助かる道はないのです。

煩悩に溺れる私たちを、阿弥陀さまは「私が救う」と呼びかけ、お浄土へと導いてくださることを味わうお話でした。

御正忌にかけて、仮本堂には、親鸞聖人のご生涯を描いた「御絵伝(ごえでん)」をお掛けしました。

赤井師はお説教のなかで、御絵伝が下から上へと描かれているのは、私たちが聖人のご生涯を見下げていくのではなく、見上げて仰ぐためだとご教示くださいました。

15日夜席と、16日昼席には若院が御伝鈔を拝読。16日朝席は住職が御正忌章を拝読しました。

90年のご生涯を念仏一筋に歩まれた聖人があきらかにしてくださった阿弥陀如来のご本願の み教えと、そのお心を聞かせていただく尊いご縁となりました。

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