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法座

永代経法座

4月21日、22日で、令和8年度の春季永代経法座が勤まりました 。


現在、本堂修復事業は下屋部の施工が進み、境内には本屋根の小屋組に使用される大きな木材が並んでいます。
そのような中においても、多くの皆様にようこそのお参りをいただきました。

今回の法座では、呉市川尻町の真光寺より、寺西龍象師をご講師としてお招きし、ユーモアや日常の身近な話題を交えながら、私たちがどのように仏様の み教えに出遇っていくのか、大変わかりやすくお話しいただきました。

お説教の振り返り

対機説法と応病与薬

お釈迦様は、人々のさまざまな悩みや能力に合わせて法を説かれました。これを「対機説法」や、病に応じて薬を与える「応病与薬」と言います。お医者様が一人ひとりの体調に合わせて薬を処方するように、仏教に多くの教えがあるのは、仏様が一人ひとりに寄り添い、それぞれに合った教えを説いてくださったからに他なりません。

「仏の願いはそのまま、私の願いはわがまま」

「仏の願いはそのまま、私の願いはわがまま」という言葉があります。私たちの願いは、往々にして「自分の思い通りにしたい」「自分が常に正しい」という「わがまま(我のまま)」なものです。一方、阿弥陀様のお働きは、欲や怒りの煩悩を抱えた私たちに対し、「それではダメだから変われ!」と言われるのではなく「そのまま救う」とはたらいてくださいます。
阿弥陀様は、私たちが受け取りやすいように「南無阿弥陀仏」というお念仏の声となって、常に私たちに呼びかけ続けてくださっています。

苦しみを通して気づく「光」

地球物理学者の竹内均先生のエピソードを通して、「光は障害物がないと感知できない(宇宙空間は光を反射する塵などがないため暗く見える)」というお話がありました。
これと同じように、私たちも「老いること、病気をすること、命を終えていくこと」といった人生の避けられない苦しみ(障害物)に直面して初めて、常に私たちを照らし包んでくださっていた阿弥陀様の光(救い)に気づかされるのです。

多様性を認め合う阿弥陀様の世界

指揮者の小澤征爾さんが遺された「個を大切にするということが平和につながっていく」というお言葉や、元ソビエト連邦大統領のゴルバチョフ氏の「類似性の同調ではなく、多様性の同調が平和を築く」というお言葉が紹介されました。
これは、『仏説阿弥陀経』に説かれる「青色青光、黄色黄光、赤色赤光、白色白光」のお浄土の世界にも通じる言葉で、無理に他の色に染めようとするのではなく、青は青のまま、黄色は黄色のまま、それぞれがそのままの個性を輝かせ、お互いを認め合うのが仏様の絶対平等の世界です。

亡き人は私たちを仏縁に導く「善知識」

法事や永代経は、生きている私たちが亡き人を供養するためのものではありません。亡き人を縁として、残された私たちが仏様のみ教えに出遇わせていただくためのものです。 ご法話の中では、幼い我が子を亡くされたお母様が、その悲しみをきっかけにお寺へお参りするようになったエピソードが紹介されました。その方は法話を聞く中で、「亡き我が子こそが、自分を仏法へと導いてくれた善知識(仏様のお働き)であった」と気づかれたそうです 。法座の場に座らせていただいているのも、決して偶然ではなく、数え切れないほどの過去からのご縁(宿縁)の賜物なのです 。

こうして2日間3座にわたりお勤めさせていただいた永代経法座。

本堂の完成を楽しみにお待ちしつつ 、これからも代々にわたってこのみ教えを伝え、皆様と共に仏法を聞き開くご縁を大切にしてまいりたいと存じます。

今後とも、徳正寺の行事にぜひお誘い合わせの上、ご参詣ください。

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